ジェフ千葉にかろうじて勝利の“ドロドロ”グランパス [J1]
サッカーJリーグ第22節・名古屋グランパスVSジェフユナイテッド千葉戦は、2-0で名古屋グランパスがかろうじて勝利!
グランパスは大分トリニータ、川崎フロンターレ戦での2連敗をなんとか食い止めることができたというところだろうか。
先制点を獲ったのはまたしてもこの男だ。
この試合でも1得点をとり、単にポストプレーやターゲットマンとしてのオトリ役だけではなく、これで5試合で計4得点を獲るという驚異的にしてワールドクラスの決定力をも証明しつつある、まさにグランパスにとっての“ジーザス・クライスト”オーストラリア代表FWジョシュア・ケネディだ!
それにしてもこの試合のピクシー・グランパスはまさに必死さがうかがえたよ。
それはこのスタメンを見れば一目瞭然だろう。
システム:3-5-2
FW:玉田、ケネディ
セカンドトップ:ブルザノビッチ
ダブルボランチ:吉村、中村直
サイドハーフ:アレックス、小川佳純!?
(サイドバック?)
CB:バヤリッツァ、吉田、増川
GK:楢崎
なにしろ、まず中盤での絶大な展開力を誇るMFマギヌンを、な、な、なんとスタメンから外している!
そして、3-5-2とは名ばかりで、両サイドハーフのアレックス、小川佳純がほとんど守備に徹すること徹すること。
おかげで、攻撃を持ち味とするアレックスと小川の良さはほとんど見られず、チーム全体での守備の意識がかなり統一、徹底されているように感じられた。
そう、これは事実上5-3-2のシステムとも言える、GK楢崎を含めた7人でのカテナチオ・ディフェンス!
そして、攻撃は玉田、ケネディ、ブルザノビッチの3人のみ、と。
おかげで攻撃的システムはまったくと言っていいほど機能していなかったようだ。
ケネディ、玉田、ブルザノビッチが連動した攻撃なんて、90分の中で1~2回しかなかったんじゃないだろうか?
前節、2位の川崎フロンターレ相手に7人の攻撃陣、4人のディフェンス陣で傲慢に戦ったのとは対照的に、16位のジェフ千葉という相手を必要以上にリスペクトした、かなり謙虚な戦術じゃないかよ、ピクシー・グランパス!
低迷している時期だからこそ、こういう姿勢を見たかったんだよな、僕は。
もっとも、本来は川崎フロンターレ戦でこそこういう戦術をとるべきだったと思うが・・・。
まあ過ぎたことはいい。
この時点で13位であったグランパスにはふさわしい姿勢であったことは確かだろう。
幸いなことに、ジェフはホームということもあってかなり積極的にきていたように思う。
運動量はグランパスを凌いでいたと思うし、1対1の場面でも互いにものスゴいバトルを繰り広げていた。
なんといっても、ともにファウル覚悟で気迫がすごかったもの・・・。
そりゃあそうだろう。
16位のジェフが、落ち目である13位のグランパス相手にホームで勝点3を奪いにこなくてどうする!
そういう意味で、グランパスはジェフの勝ちたい心理を見事についた、非常に理にかなった姿勢で挑むことができていたように感じる。
そう、ピクシー・グランパスとしては得意の物理的スタイルを一切放棄し、まさに心理的戦術のみで立ち向かった、ある意味でグランパスとしても本意とはいえない非常に苦しい戦いだったと言えよう。
しかし、本意でなくとも13位という事実は謙虚に受け止める必要があったと思うのだ。
これは選手、監督のみならず、サポーターも同様だと思う。
うまくいってないからこそ変に背伸びをせずに、等身大で戦えたからこそのこの日のジェフ戦の勝利だったのではないだろうか。
ピクシーも試合前にこう語っていたようだ。
「このシステム、スタメンは好きではないが、こうするしかなかった・・・」
ピクシーも、自身の哲学を勇気をもって捨て、ある意味で自分の本意でない戦術で臨んだことを、僕はサポーターとして賞賛したい。
なぜなら、「一流」とか「名将」と言われている監督ほどそんなことはできないと思うから・・・。
もちろん、このシステム、スタメン、戦術には、本質的な部分で僕も大いに不満がある。
だいたい、ペナルティエリア内でこそ絶大な威力を発揮する小川佳純を、あろうことに右サイドハーフ、いや右サイドバックで起用するなどという大暴挙に出ているのだから・・・。
なんでもできるユーティリティプレーヤーである小川だけに、ここ2試合は小川のキックの精度に価値を見出し、右サイドからのセンタリング能力を活かす戦法をとったということなのだろう。
幸いなことに、その小川の見事なまでの精度を誇る上質のセンタリングから、ケネデイ、玉田の2ゴールが生まれてしまったようだ・・・。
もっとも、ここまで“パサー”として活躍してしまうと、“ストライカー”小川佳純にとっては下手すれば右サイドハーフ(右サイドバック?)で定着してしまうリスクも備えているのだが・・・。
しかし、僕にとってもそんな不満だらけの戦術ではあるが、ガチガチに守備に徹したことはやはりピクシーを評価できよう。
いわゆる、一昔前にイタリア代表やセリエAでよく見かけた、そしてやはり守備を徹底したトルシエ・ジャパンが敷いた戦術でもある、3-5-2、いや5-3-2という古典的守備システム!
まさに13位と低迷するピクシー・グランパスにあって、この上なくふさわしい戦術だったと言えよう。
これなら、今後もそうそう崩れることはあるまい。
おかげでこの試合の勝利によって10位に上がったが、よく見ると「勝点26」で15位のヴィッセル神戸から「勝点34」で6位のサンフレッチェ広島あたりまではたいして差がにゃい。
なのでちょっと気を抜けばすぐ15位に転落するし、ちょっと頑張ればすぐ6位ぐらいまでどのチームもいけるほどの大混戦状態だ。
ならば、ベストの布陣とは言えないまでも、勢いにノって自信を取り戻すまでは、このガチガチ守備戦法で挑もうよ、ピクシーグランパス。
そして、その混沌とした状態で勝点を重ねていき、最終的に上位を狙う上で、やはりこの男の見極めが最大のポイントとなりそうだ。
そう、まだ移籍して2戦しかしてないのに、23歳にしてピクシーからすでに名古屋グランパスの中心を約束され、この試合でも全くといっていいほど周囲との連携が見られなかった、モンテネグロ代表で10番にしてキャプテンを務めた実績をもつ、イゴール・ブルザノビッチだ!
初戦はボランチ、そして2戦目のこの試合はセカンドトップとしてプレーしたようだが、これまでのところ期待したほどのプレーはまるで見られていないようだ。
もっとも、日本にまだ来たばかりで生活が慣れていないということ、そしてシーズン中盤にさしかかっているJリーグではあっても、ヨーロッパは今までシーズンオフだったため、ブルザノビッチ自体がまだまだ調整不足だということなどを考えれば、全く同情の余地がないわけではない。
また、初戦のボランチはともかく、この試合の「セカンドトップ」そのものが、決して簡単なポジションではないということもある。
いや、むしろ難易度が相当高いポジションだといっても過言ではないだろう。
古くは、我が日本代表においても、トルシエジャパンの中田英寿、ジーコジャパンの中村俊輔がこのポジションを務めたが、まるで機能していなかったのは記憶に新しい。
かつてイタリア代表ではトッティ、ブラジル代表ではロナウジーニョがこのポジションを務めた時期もあったが、やはりそこまで機能していたとは言いがたい。
そもそも3-5-2は守備的なシステムだけあって、攻撃そのものが苦しい戦術ではあると言えよう。
そういう意味では、この日のブルザノビッチもまだ失格の烙印を押すには早すぎるのは確かだ。
思えば、90分ほとんど存在が消えている中で、「おっ!」と思うシーンが2度だけあった。
そう、いずれもブルザノビッチがペナルティエリア付近で決定的なシュートを撃った場面!
もしかして、このブルザノビッチという選手の本質は“ストライカー”なんじゃないだろうか?
・・・そう思わせるシーンではあった。
もともと、2007年初めにレッドスター・ベオグラードに加入して通算48試合に出場し11ゴールを挙げている。
そして、2008-09シーズンは母国のブドゥチュノスト・ポドゴリッツァに期限付き移籍して15試合に出場、10ゴールを記録している。
これほどの選手なのだから、この数字からは「相当な“ストライカー”なのでは?」と期待してしまいたくなるもの。
もっとも、僕はヨーロッパでのブルザノビッチの試合をまともに見たことがないし、この10得点の中身を全然把握していないので、これは全くの推測の域を出ないのだが・・・。
本人曰く、「フリークックに絶大な自信をもっている」ブルザノビッチだけに、5点が直接フリーキック、5点がPKだったら“ストライカー”とは言えんわな~。
なのでいずれにしろ断定するにはまだ早い。
あくまでも推測にしておこう。
ただし、一応、本人は入団記者会見のときにこう語っているようだ。
「これまではフォワードとしてプレーしてきました。今後、そのポジションでプレーするかという話については、チームのフォーメーションにより決まると思いますが、攻撃的なポジションでプレー出来れば嬉しいです。」
この発言からは、やっぱりFWが良さそうな気もするな~。
もしFW的な選手なのであれば、4-4-2でケネディとの2トップというのも面白いんじゃないの?
その場合は玉田がスタメンから外れてしまうが、玉田自身が日本代表に選出されているわりにはあまり得点を獲っているFWではないだけに、そこは仕方がない面もある。
で、小川とマギヌンをオフェンシブハーフに据える、と。
小川はどちらかと言えば“ストライカー”、マギヌンはどちらかと言えば“パサー”なのでバランスもとれる。
まあ、低迷している現時点では先の守備的システムでしばらくいくのだろうが、チームが成熟したあかつきには、きっとピクシーもいずれは小川をペナルテエリア内で勝負できるようなポジションで起用してくれると信じたい。
現時点では、僕を含め全てのサポーターが望むようなシステムではないが、一応1つの形を成し遂げた感のあるピクシー・グランパス。
ならば、ここからブルザノビッチが調子を上げていくに連れて、ピクシー・グランパスがいったいどのような変貌を遂げていくのか! そしてその最終形はいったいどんな素晴らしい形におさまるのか!
それを今後の楽しみとして今後の試合に注目していくことにしよう。
さあ、そして次はここへきて最も絶好調で、最も勢いがあるといえる、見事に復調を遂げた感のある、4位のガンバ大阪とアウェイでの対戦となる。
常識的には、ここもグランパス不利は否めない。
だからこそ、対ガンバ大阪戦も、同様のガチガチのカテナチオ・システムで“ドロドロの試合”を望みたい!
ここへきてやはりガチガチの守備で復調してきた感のあるガンバ大阪だけに、おそらく両者ともに相当“ドロドロ”になるに違いない。
そしてその“ドロドロ”の展開に勝点3を焦ったガンバ大阪に対して、グランパスの見事なカウンター殺法を炸裂させてほしいところだ。
すなわち右サイドからカウンターで飛び出した小川が、中央で待ち構えるケネディをオトリに使い、ゴール前でフリーになったブルザノビッチにスルーパス!
そしてそれを“ストライカー”ブルザノビッチが見事にズドンッと値千金の来日初ゴール!
こんなシーンをファンタジーに夢膨らませながら、8/23(日)のガンバ大阪戦を楽しみに待つことにしよう。
選手、監督、サポーターともども本意ではない戦い方だろうが、しばらくガマンするしかないな・・・。
期待してるぞ、ブルザノビッチ!
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グランパスは大分トリニータ、川崎フロンターレ戦での2連敗をなんとか食い止めることができたというところだろうか。
先制点を獲ったのはまたしてもこの男だ。
この試合でも1得点をとり、単にポストプレーやターゲットマンとしてのオトリ役だけではなく、これで5試合で計4得点を獲るという驚異的にしてワールドクラスの決定力をも証明しつつある、まさにグランパスにとっての“ジーザス・クライスト”オーストラリア代表FWジョシュア・ケネディだ!
それにしてもこの試合のピクシー・グランパスはまさに必死さがうかがえたよ。
それはこのスタメンを見れば一目瞭然だろう。
システム:3-5-2
FW:玉田、ケネディ
セカンドトップ:ブルザノビッチ
ダブルボランチ:吉村、中村直
サイドハーフ:アレックス、小川佳純!?
(サイドバック?)
CB:バヤリッツァ、吉田、増川
GK:楢崎
なにしろ、まず中盤での絶大な展開力を誇るMFマギヌンを、な、な、なんとスタメンから外している!
そして、3-5-2とは名ばかりで、両サイドハーフのアレックス、小川佳純がほとんど守備に徹すること徹すること。
おかげで、攻撃を持ち味とするアレックスと小川の良さはほとんど見られず、チーム全体での守備の意識がかなり統一、徹底されているように感じられた。
そう、これは事実上5-3-2のシステムとも言える、GK楢崎を含めた7人でのカテナチオ・ディフェンス!
そして、攻撃は玉田、ケネディ、ブルザノビッチの3人のみ、と。
おかげで攻撃的システムはまったくと言っていいほど機能していなかったようだ。
ケネディ、玉田、ブルザノビッチが連動した攻撃なんて、90分の中で1~2回しかなかったんじゃないだろうか?
前節、2位の川崎フロンターレ相手に7人の攻撃陣、4人のディフェンス陣で傲慢に戦ったのとは対照的に、16位のジェフ千葉という相手を必要以上にリスペクトした、かなり謙虚な戦術じゃないかよ、ピクシー・グランパス!
低迷している時期だからこそ、こういう姿勢を見たかったんだよな、僕は。
もっとも、本来は川崎フロンターレ戦でこそこういう戦術をとるべきだったと思うが・・・。
まあ過ぎたことはいい。
この時点で13位であったグランパスにはふさわしい姿勢であったことは確かだろう。
幸いなことに、ジェフはホームということもあってかなり積極的にきていたように思う。
運動量はグランパスを凌いでいたと思うし、1対1の場面でも互いにものスゴいバトルを繰り広げていた。
なんといっても、ともにファウル覚悟で気迫がすごかったもの・・・。
そりゃあそうだろう。
16位のジェフが、落ち目である13位のグランパス相手にホームで勝点3を奪いにこなくてどうする!
そういう意味で、グランパスはジェフの勝ちたい心理を見事についた、非常に理にかなった姿勢で挑むことができていたように感じる。
そう、ピクシー・グランパスとしては得意の物理的スタイルを一切放棄し、まさに心理的戦術のみで立ち向かった、ある意味でグランパスとしても本意とはいえない非常に苦しい戦いだったと言えよう。
しかし、本意でなくとも13位という事実は謙虚に受け止める必要があったと思うのだ。
これは選手、監督のみならず、サポーターも同様だと思う。
うまくいってないからこそ変に背伸びをせずに、等身大で戦えたからこそのこの日のジェフ戦の勝利だったのではないだろうか。
ピクシーも試合前にこう語っていたようだ。
「このシステム、スタメンは好きではないが、こうするしかなかった・・・」
ピクシーも、自身の哲学を勇気をもって捨て、ある意味で自分の本意でない戦術で臨んだことを、僕はサポーターとして賞賛したい。
なぜなら、「一流」とか「名将」と言われている監督ほどそんなことはできないと思うから・・・。
もちろん、このシステム、スタメン、戦術には、本質的な部分で僕も大いに不満がある。
だいたい、ペナルティエリア内でこそ絶大な威力を発揮する小川佳純を、あろうことに右サイドハーフ、いや右サイドバックで起用するなどという大暴挙に出ているのだから・・・。
なんでもできるユーティリティプレーヤーである小川だけに、ここ2試合は小川のキックの精度に価値を見出し、右サイドからのセンタリング能力を活かす戦法をとったということなのだろう。
幸いなことに、その小川の見事なまでの精度を誇る上質のセンタリングから、ケネデイ、玉田の2ゴールが生まれてしまったようだ・・・。
もっとも、ここまで“パサー”として活躍してしまうと、“ストライカー”小川佳純にとっては下手すれば右サイドハーフ(右サイドバック?)で定着してしまうリスクも備えているのだが・・・。
しかし、僕にとってもそんな不満だらけの戦術ではあるが、ガチガチに守備に徹したことはやはりピクシーを評価できよう。
いわゆる、一昔前にイタリア代表やセリエAでよく見かけた、そしてやはり守備を徹底したトルシエ・ジャパンが敷いた戦術でもある、3-5-2、いや5-3-2という古典的守備システム!
まさに13位と低迷するピクシー・グランパスにあって、この上なくふさわしい戦術だったと言えよう。
これなら、今後もそうそう崩れることはあるまい。
おかげでこの試合の勝利によって10位に上がったが、よく見ると「勝点26」で15位のヴィッセル神戸から「勝点34」で6位のサンフレッチェ広島あたりまではたいして差がにゃい。
なのでちょっと気を抜けばすぐ15位に転落するし、ちょっと頑張ればすぐ6位ぐらいまでどのチームもいけるほどの大混戦状態だ。
ならば、ベストの布陣とは言えないまでも、勢いにノって自信を取り戻すまでは、このガチガチ守備戦法で挑もうよ、ピクシーグランパス。
そして、その混沌とした状態で勝点を重ねていき、最終的に上位を狙う上で、やはりこの男の見極めが最大のポイントとなりそうだ。
そう、まだ移籍して2戦しかしてないのに、23歳にしてピクシーからすでに名古屋グランパスの中心を約束され、この試合でも全くといっていいほど周囲との連携が見られなかった、モンテネグロ代表で10番にしてキャプテンを務めた実績をもつ、イゴール・ブルザノビッチだ!
初戦はボランチ、そして2戦目のこの試合はセカンドトップとしてプレーしたようだが、これまでのところ期待したほどのプレーはまるで見られていないようだ。
もっとも、日本にまだ来たばかりで生活が慣れていないということ、そしてシーズン中盤にさしかかっているJリーグではあっても、ヨーロッパは今までシーズンオフだったため、ブルザノビッチ自体がまだまだ調整不足だということなどを考えれば、全く同情の余地がないわけではない。
また、初戦のボランチはともかく、この試合の「セカンドトップ」そのものが、決して簡単なポジションではないということもある。
いや、むしろ難易度が相当高いポジションだといっても過言ではないだろう。
古くは、我が日本代表においても、トルシエジャパンの中田英寿、ジーコジャパンの中村俊輔がこのポジションを務めたが、まるで機能していなかったのは記憶に新しい。
かつてイタリア代表ではトッティ、ブラジル代表ではロナウジーニョがこのポジションを務めた時期もあったが、やはりそこまで機能していたとは言いがたい。
そもそも3-5-2は守備的なシステムだけあって、攻撃そのものが苦しい戦術ではあると言えよう。
そういう意味では、この日のブルザノビッチもまだ失格の烙印を押すには早すぎるのは確かだ。
思えば、90分ほとんど存在が消えている中で、「おっ!」と思うシーンが2度だけあった。
そう、いずれもブルザノビッチがペナルティエリア付近で決定的なシュートを撃った場面!
もしかして、このブルザノビッチという選手の本質は“ストライカー”なんじゃないだろうか?
・・・そう思わせるシーンではあった。
もともと、2007年初めにレッドスター・ベオグラードに加入して通算48試合に出場し11ゴールを挙げている。
そして、2008-09シーズンは母国のブドゥチュノスト・ポドゴリッツァに期限付き移籍して15試合に出場、10ゴールを記録している。
これほどの選手なのだから、この数字からは「相当な“ストライカー”なのでは?」と期待してしまいたくなるもの。
もっとも、僕はヨーロッパでのブルザノビッチの試合をまともに見たことがないし、この10得点の中身を全然把握していないので、これは全くの推測の域を出ないのだが・・・。
本人曰く、「フリークックに絶大な自信をもっている」ブルザノビッチだけに、5点が直接フリーキック、5点がPKだったら“ストライカー”とは言えんわな~。
なのでいずれにしろ断定するにはまだ早い。
あくまでも推測にしておこう。
ただし、一応、本人は入団記者会見のときにこう語っているようだ。
「これまではフォワードとしてプレーしてきました。今後、そのポジションでプレーするかという話については、チームのフォーメーションにより決まると思いますが、攻撃的なポジションでプレー出来れば嬉しいです。」
この発言からは、やっぱりFWが良さそうな気もするな~。
もしFW的な選手なのであれば、4-4-2でケネディとの2トップというのも面白いんじゃないの?
その場合は玉田がスタメンから外れてしまうが、玉田自身が日本代表に選出されているわりにはあまり得点を獲っているFWではないだけに、そこは仕方がない面もある。
で、小川とマギヌンをオフェンシブハーフに据える、と。
小川はどちらかと言えば“ストライカー”、マギヌンはどちらかと言えば“パサー”なのでバランスもとれる。
まあ、低迷している現時点では先の守備的システムでしばらくいくのだろうが、チームが成熟したあかつきには、きっとピクシーもいずれは小川をペナルテエリア内で勝負できるようなポジションで起用してくれると信じたい。
現時点では、僕を含め全てのサポーターが望むようなシステムではないが、一応1つの形を成し遂げた感のあるピクシー・グランパス。
ならば、ここからブルザノビッチが調子を上げていくに連れて、ピクシー・グランパスがいったいどのような変貌を遂げていくのか! そしてその最終形はいったいどんな素晴らしい形におさまるのか!
それを今後の楽しみとして今後の試合に注目していくことにしよう。
さあ、そして次はここへきて最も絶好調で、最も勢いがあるといえる、見事に復調を遂げた感のある、4位のガンバ大阪とアウェイでの対戦となる。
常識的には、ここもグランパス不利は否めない。
だからこそ、対ガンバ大阪戦も、同様のガチガチのカテナチオ・システムで“ドロドロの試合”を望みたい!
ここへきてやはりガチガチの守備で復調してきた感のあるガンバ大阪だけに、おそらく両者ともに相当“ドロドロ”になるに違いない。
そしてその“ドロドロ”の展開に勝点3を焦ったガンバ大阪に対して、グランパスの見事なカウンター殺法を炸裂させてほしいところだ。
すなわち右サイドからカウンターで飛び出した小川が、中央で待ち構えるケネディをオトリに使い、ゴール前でフリーになったブルザノビッチにスルーパス!
そしてそれを“ストライカー”ブルザノビッチが見事にズドンッと値千金の来日初ゴール!
こんなシーンをファンタジーに夢膨らませながら、8/23(日)のガンバ大阪戦を楽しみに待つことにしよう。
選手、監督、サポーターともども本意ではない戦い方だろうが、しばらくガマンするしかないな・・・。
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