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鹿島アントラーズ戦の大勝で見せた“新生”グランパス [J1]

名古屋グランパスVS鹿島アントラーズ戦は、4-1で我が名古屋グランパスが大勝した。

鹿島アントラーズが連敗中で下降線だったとはいえ、首位のチームに大勝したのだから、勝点差を考えるとかなりJリーグの盛り上がりに貢献できた勝利だったのは喜ぶべきことだ。

最近、仕事が急に忙しいもんだからブログを書くヒマもなく、流してしまおうと思ったのだが・・・。

ちょっとヒマができたもんだからやっぱり書くことにしよう。

AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の川崎フロンターレ戦が今日あるしね。


その名古屋グランパス。

これまで何度もシステムやメンバーをコロコロコロコロ変えてきたピクシー(ストイコビッチ監督)だが、鹿島アントラーズ戦でもまたもやシステムを変えてきたようだ。

ストイコビッチ.jpg


4-2-3-1システム!


これはユーロ2008優勝時のスペイン代表や岡田ジャパンがとっているシステムと形は同じだ。

マンチェスターU、チェルシーなどのプレミアリーグ、そしてバルセロナやレアル・マドリードなどのリーガ・エスパニョ-ラでも、ほとんどのチームがこの4-2-3-1で戦っているほど、現代サッカーでのトレンドともいえるシステム。

いろいろ試すのが好きなピクシーがこれを取り入れるのも時間の問題だった気がする。

そしてこの4-2-3-1・・・。

見事に名古屋グランパスにマッチして、劇的にグランパスサッカーを変えてしまったのは間違いない。


具体的フォーメーションはこう。


FW:ケネディ(→巻)

OH:マギヌン(→玉田)(左)、ブルザノビッチ(中)、杉本(→小川)(右) 

ボランチ:アレックス、吉村

DF:阿部翔平、増川、吉田、田中隼麿

GK:広野



なんといってもグランパスがこのシステムを取り入れられる最大の要因はこの男がいることに尽きる!

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この日の先制点を叩き込んだ、またしてもオーストラリア代表FW、ジョシュア・ケネディ!


194cmという長身をフルに使いながら、高さにも足元にも強いため、簡単にボールを失わない。

そして前を向いたときにも意外と柔らかく器用なシュートを撃てるため、相手DFに対して精神的に脅威となることができる。

また、タックルで倒れてしまうときには、最低でもファウルをもらいにいこうとする、勝負における駆け引きのバランスも非常に長けている。

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まさしく“キング・オブ・ターゲットマン”とも言えるケネディがいるからこその“1トップ”システムだと言えよう!


まあケネディのスゴさは毎回書いてるし、この試合の先制点もケネディだったわけだから、今さらクドクド書くのは控えよう。

それよりもこの試合でピックアップすべきはこっちだこっち。

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日本代表にも何度も選出されているGK曽ヶ端から2ゴールを叩きこみ、これが待望の来日初ゴールとなった、モンテネグロ代表FW、イゴール・ブルザノビッチ!


思えば、もう時間の問題だったような気がするな。

試合を消化するごとにブルザノビッチの調子が上がってきているのは伝わってきていたし、少なくとも来日当初とはもはや本人の運動量から存在感までまるで別人だ。

まずなんといっても、前線からのディフェンスの意識の高さが近試合では激変!

ブルザノビッチの初ゴールはそんな意識から生まれたとも言える。


GK曽ヶ端がボールを蹴ろうとするところへ向かって猛ダッシュで駆けていくブルザノビッチ。

それをGK曽ヶ端がなんとキックを空振りしてしまうという痛恨のミス!

あとは奪ったボールをドリブルでしかけ、無人のゴールに叩きこむだけだった。

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ただ、こういう“抜け目のなさ”は以前から示してたんだよな、ブルザノビッチ。


アルビレックス新潟戦でゴールした玉田へのスルーパスなんて、ブルザノビッチの“抜け目ない”クイックリスタートからだったし。

そう考えると、この“抜け目のなさ”はブルザノビッチの1つの武器なのかもしれない。

今後もそこは要注目だ。


そしてブルザノビッチが激変しているのはディフェンスの意識の高さだけにとどまらない。

そのシュート意識の高さ!

コレがもうFW並みになってきている感じがする。

ケネディの先制点も、その前にブルザノビッチがシュートを放ったところをGK曽ヶ端がセーブし、そのこぼれダマをケネディが押し込んだものだ。

そして圧巻なのはグランパスの4点目となったブルザノビッチの2点目のシーン。

アントラーズの日本代表右サイドバック内田のヘディングパスが誤ってブルザノビッチに渡ってしまい、そこをワントラップからすかさずペナルティエリア外中央から強烈なミドルシュート!

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華麗にして豪快な弾丸シュートだったぜ、ブルザノビッチ!


それにしても僕は安心したよ・・・。

やっぱりブルザノビッチだモンテネグロ代表だったんだな。

最初はテクニシャンタイプの器用なパサーなのかなと思ってたんだけど、よくよく考えると身長も183cmもある長身選手だし、足の速さなんてむしろ相当の鈍足とさえ思えるほどで、ボールも簡単に取られてしまうブルザノビッチ・・・。

ケネディのようにファウルをもらいにいくのもそこまでうまくないようで、ボールを取られたブルザノビッチが相手カウンターの起点になってしまうシーンも珍しくない。

しかし最近の試合ではいい面がかなり出てきているのは事実。

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FWケネディや玉田を追い越して飛び出してラストパスをもらいにいこうとする動き!

そして、決してGKとの駆け引きはうまくないかもしれないが、強烈なシュートをふかすことなくきっちりゴール枠内に撃つことのできるキックの正確性!


この日のアントラーズ戦ではこれらがモロに出た試合だったんじゃないかと思う。

まだまだ若い選手でもあるし、外国人選手としてJリーグという舞台で成長していくブルザノビッチの姿を、今後も注目して見ていきたくなる・・・そんな2ゴールだったぜ、ブルザノビッチ。



そしてこっちにもまだまだ激変した選手がいる。

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左サイド・オフェンシブ・ハーフで起用された、グランパスの“決定的ラストパサー”マギヌン!


ここんとこ絶好調だったマギヌンではあったが、それよりまして凄みを感じさせる動きだったのは間違いない。

先制点となったケネディのゴールは、マギヌン→ブルザノビッチ→GK曽ヶ端→ケネディと、起点はマギヌンのクロスから生まれている。

そしてグランパスの3点目となった杉本のゴールのピンポントクロスもマギヌンだ。

自らの武器である“パスセンス”をフルに活かして2ゴールを演出し、今期最高の存在感を示していた気がする、マギヌン。

もともとドリブルが得意だし、そこから決定的パスを出せる貴重な選手ではあったが、ここんとこの名古屋はボランチに展開力が全くなくバックパスを繰り返していただけに、マギヌンがボランチの位置まで下がってきてそこからマギヌンに展開してもらうというシーンが多かったんだよな・・・。

これではマギヌンのラストパスも活かせるはずがない。


そんな攻撃面でははっきり言ってウィークポイントでもあったボランチに劇的変化が起こったのがこの試合の最大の見どころだったかもしれない。

そう、4人目はこの男の存在抜きにして語れない。

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日本代表として2002年、2006年のワールドカップにも出場し、2004年アジアカップ中国大会では優勝という絶大な実績を誇っていながらも、岡田ジャパンには一切呼ばれることもなく、浦和レッズでも、ここグランパスでも90分フル出場させてもらうことができていなかった、“不遇の左サイドアタッカー”、アレックス(三都主アレッサンドロ)!


いや、もはや今のアレックスを“左サイドアタッカー”などと言っていては時代遅れだと笑われてしまうかもしれない。

ディフェンスの意識の高さやセンスはもはや言うまでもなくレベルアップしているのは周知の事実。

それに加え、この日ボランチで初めて90分フル起用されたアレックスの視野の広さときたらどうだ?

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縦にも横にも抜群の展開力じゃないかよ、アレックス!


どおりでマギヌンが活き活きするわけだ。

アレックスが中盤でバックパスをすることなく前へ横へと勇気ある抜群の舵取りを行ってくれることで、マギヌン本来の仕掛けるドリブルやラストパスが活きること活きること。

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その動きや存在感ときたら、まるで岡田ジャパンの不動のボランチ、遠藤保仁のようだったぞ、アレックス!


これで左サイドバック、左サイドハーフはもちろんのこと、ボランチまで自らの得意ポジションとしてしまったアレックス。

ボランチができるなら当然オフェンシブハーフだってできるだろうな、もともとそっちが本職なんだろうから。

あるいは、今のアレックスなら右サイドバック、右サイドハーフだってできちゃうんじゃないの?

スゲー・・・。

スゲーよ、アレックス。

現代サッカー選手は複数のポジションができることが求められるが、アレックスの場合はいったいいくつこなせるんだ?

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まったくとんでもないユーティリティ・プレーヤーになったもんだぜ、アレックス!


遠藤の代わり、長友の代わり。

このくらいならすぐにでも名乗りをあげられそうだ。

いや、あるいはクロスの精度なら長友よりはアレックスだろうし、中盤でのドリブルからの仕掛けなら遠藤よりはアレックスだろう。

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互いに一長一短はあるだろうが、こんなアレックスの姿を今後も見せ続けてくれるのであれば、南アフリカだってまだまだいけるぞ、アレックス!


さあ今日のACL川崎フロンターレ戦はどうなるだろうか?

まあ結果はどうあれ、日本中から大注目を浴びるような素晴らしい試合を両チームにしてもらって、来年以降ドンドン視聴率のとれるACLになっていってもらいたいものだ。




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