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“喜劇的”采配により“悲劇的”自滅を強いられたグランパス! [J1]

サッカーJリーグ第21節・川崎フロンターレVS名古屋グランパスの試合(瑞穂陸上競技場)は、2-0で川崎フロンターレの圧勝!

我が名古屋グランパスは、ホームにもかかわらず見事なまでに完封負けをきっしてしまった。

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それにしても、これで対川崎フロンターレ戦は9戦して勝ち星なしとは・・・!


もともと川崎フロンターレのほうが役者が上ということを差し引いても、この数字はちょっと異常なんじゃないの?

そういう意味では、まさに「記録的敗北」をきっしてしまったとも言えよう。

その内容はといえば、もうたった1人の選手にかきまわされてしまったといっても過言ではない。

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そう、この名古屋グランパス戦でも決定的2ゴールをあげ、これで今期11ゴールとなり得点ランキングトップにも躍り出ることになった、もはや川崎フロンターレにとっては現役でありながらも“伝説”とも言えるブラジル人ストライカー、ジュニーニョだ!


1点目はバヤリッツァとのマッチアップの中で、見事なフェイントとスピードでディフェンスラインを突破し、最後は日本代表GK楢崎をもかわしてゴール!

そして2点目は中村憲剛からの見事なスルーパスからのシュートを、一度はGK楢崎にはじかれたものの、しかしすかさず再度自らダイレクトでヘディングシュート!

グランパスDF吉田がボールウォッチャーになっている中、誰よりも早く反応して決めた見事なゴールだったと言えよう。

やはり、ジュニーニョはただものではなかったということだ。

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ジュニーニョこそ最重要危険人物だとグランパスも分かっていたはずなのに、こうやってしっかり決められちゃうんだもんな・・・。


そもそもJリーグ屈指の川崎フロンターレの攻撃にあって、失点0でおさえようなんていう発想が間違っているというものだ。

そういう意味では、ジュニーニョにゴールを決められた以上に、得点をあげることのできなかったグランパスの攻撃面こそ最大の問題があったと言えよう。

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確かに内容・結果ともに川崎フロンターレの圧勝で、その差は、特にインテリジェンスの面においては、まさに大人と子供ほどあったように思う。


そう、それは認めよう。

ただし、グランパスの今回の敗北に限っては「川崎フロンターレの強さによってもたらされた」という以上に、グランパスが自滅した感じがしてしかたない。

つまり、たとえ今回の相手がもっと下位のチームであったとしても、やはり負けていたんじゃないかと思うのだ。

前節、大分トリニータにロスタイムに2ゴールされるという屈辱的逆転負けを味わってしまったのも、今考えてもやはり必然だったとしか思えない。

そして、その結果はやはりこちらもたった1人の人間のおかげでもたらされている気がしている。

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そう、2週間のJリーグ中断を挟みそのフタを開けてみたら、今や日本代表、元日本代表はおろか、オーストラリア代表、モンテネグロ代表など各国の代表選手をズラリとそろえる名古屋グランパスに変貌を遂げたにもかかわらず、サポーターの誰もが予想だにしないようなクレージーな采配を相も変わらず滞ることなく延々と繰り返し続ける、我らが迷える“迷将”、ピクシーことストイコビッチ監督だ!


大分戦でもピクシーのとんでもない采配によって、屈辱の逆転負けを自ら呼び込んでしまったが、今回の川崎戦でもやはり同じように自らのクビをしめてしまったようだ。

だってそうだろう。

川崎フロンターレとの相性の悪さは何も今に始まったことではない。

もう何年も前から出ている覆しようのないデータだし、当然その対策もなされなければならないはずだ。

ましてや相手は現在2位のチームだぞ。

現在10位のグランパスとしては、当然、考えられるだけの「敬意」を川崎フロンターレに対して抱いて試合に臨むべきだろう。

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にもかかわらず、ディフェンシブな選手がGKの楢崎をいれて4人ってのは、いったいどういうことなんだ、えっ?


逆に言えば、攻撃的選手7人をいれて、この川崎戦に挑んだというわけだが・・・。

ちなみにディフェンシブな選手というのは、GK楢崎を除くと、CBの吉田、バヤリッツァ、右SBの竹内の3人。

ただ、竹内すらディフェンシブな選手と言っていいか迷うところだが・・・。

いずれにしろ、この3人で川崎フロンターレの圧倒的攻撃をおさえようってんだから、川崎フロンターレからすれば失礼な話だわな~。

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なんとまあ傲慢にして無神経な戦術なのだ、ピクシー・グランパスよ!


おそらくは、「自分たちのサッカー」と称してこのシステムをとったのだとは思うが・・・。

ビッグクラブにもかかわらず、浦和レッズがやはり同じく「自分たちのサッカー」にただこだわり続けて、今節の敗戦を含めて4連敗していることから、その反省としてまったく共通点を見出さないものなのだろうか?

そもそも勝負というのは自分たちだけで成り立つものではないだろう。

相手があるのだ、相手が。

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ならば、相手によっては「自分たちのサッカー」を捨ててでも、ほかにもっとこだわるべきことが時としてあるんじゃないだろうか?


優勝も視野に入れている川崎フロンターレが、10位のグランパス相手に「引き分け」や「負け」を考えていたとは思えない。

ならば、10位という立場をふんだんに利用すれば、川崎フロンターレがもっと嫌がる戦術はほかにあったと思うのだ。

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そう、例えば、「カウンターサッカー」を最大の戦術とする川崎に対して、こちらも負けじと「カウンターサッカー」で応戦するとか・・・。


そうすれば、試合がお互い「かみ合わない」ので、あわよくばドロドロの「引き分け」に持ち込める。

もちろん、この場合はグランパスも本来やりたいサッカーができないため、お互いにフラストレーションのたまる試合にはなるだろうが・・・。

このあたりは、何もグランパスのピクシーに限らず、浦和レッズのフィンケ監督、日本代表の岡田監督、オシム監督にも共通して言えることだろう。

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そう、彼等はおそらくは自身の哲学とも言える「物理的戦術」ばかりにこだわった結果、肝心要の「メンタル的戦術」が決定的に欠けているとしか思えないのだ!


もちろんホームのグランパスも当然勝ちたいが、川崎の勝ちたい気持ちとは比べ物になるまい。

この試合の場合、ドロドロに引き分け勝負になって、より焦るのは川崎のほうなのだ。

そういう「心理的な戦術」もふんだんに駆使したうえでグランパスが負けてしまうのであれば、見ているサポータとしてもしかたないとして納得できるというもの。

だが、グランパスは一切そうしなかった。

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それどころか10位のグランパスが90分間、攻めるわ攻めるわ・・・。


これじゃあ2位の川崎フロンターレに「やりたい放題自分たちのサッカーをやってもらって、どうぞ勝ってください」と言っているようなものじゃないか!

そういう「メンタル的な戦術」を一切否定し、10位という置かれた現状を謙虚に受け止めることなく、あくまで「自分たちのサッカー」にこだわり続けた、「傲慢」を通り越して「勘違い」しているとさえ思えるピクシー・グランパス。

そして、おそらくは今後も相手がどこであろうと、その考え方を徹底し続けるだろうピクシー・グランパス。

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岡田ジャパン、オシム・ジャパン、フィンケ・レッズ同様、相手の存在を無視した、まさにワガママにして横暴とも言える、自己中心的な戦術だった言えよう。


具体的には、後半途中で右SBの竹内を外し、本来FW的“ストライカー”であるはずの小川を右SBにコンバートしたときには僕は目を疑ってしまったよ・・・。

この珍采配に異論を唱えないグランパスサポーターがいようものなら、一度もお目にかかりたいものだ。

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もはや昨年3位だったころの面影は、その成績だけでなく、選出されているメンバーを見てもすっかり無くなってしまったようだな、グランパスよ・・・。


あのころの小川はよりFW的なポジションでプレーしていたし、当時の右サイドバックは竹内だったのだ。

そしてボランチは吉村だったはずだぞ。

それが、あれからまだ1年もたってないのに吉村は出さないわ、竹内は途中交代するわ、あげくの果てには小川が右サイドバックにいくわ・・・。

一流の食材を与えられているのに、シェフが全てを台無しにするとは、まさにこのことだろう。

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料理で言うなら、ゴハンに牛乳かけて食べるようなもんだぞ、この采配!


そんな珍料理をイヤでも食べなければならないグランパスサポーターの気持ちも少しは考えてくれ、ピクシーよ!

うまくいかないチームというのは、えてして監督に原因があることが多い。

シャムスカ監督が解任された途端に大分トリニータが勝ち始めたのがいい例だ。

浦和レッズのフィンケ監督もおそらく時間の問題だと思うが、グランパスのピクシーも同じ状況と言えよう。

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だからこそ、うまくいってない監督には自身が足かせになっていることをまず自覚してもらい、ジッとしていることを望みたい!


今回もピクシーが妙な采配さえしなければ、もう少しまともな負け方ができたはずなのだ。

まあ現役時代から短気なピクシーだけに、おそらくジッとしていることがガマンできなかったんだろうが・・・。

ジュニーニョの2点目だって、中村憲剛のスルーパスに対して、右サイドバックにコンバートされた小川が完全にボールウォッチャーになっていた。

あれが本職の竹内なら、あんな無様な姿をさらすことはあるまい。

田中隼麿もそうだが、ディフェンスのセンスを全く備えていない選手にそんなポジションをやらせるからこういうことが起こるのだろう。

だから、今回のアンビリーバブルな小川佳純の右サイドバック起用によって、これだけはピクシーにも実感してもらいたい。

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名古屋グランパスの右サイドバックは竹内彬(たけうちあきら)で不動のものとするべきだと!


竹内自身、調子が悪くてスタメンからもれているわけではないだけに、昨年3位の原動力だった最重要選手がこのような不当な扱いを受けている状況を、サポーターとして黙って見過ごしているわけにはいかない。

また、ディフェンスライン全体を見てみても、むしろCBの吉田やバヤリッツァのほうがボロボロにやられている気がしていると感じるのは、きっと僕だけではないだろう。

吉田はヘディングやパスカットのセンスは高くとも、1対1の場面でアッサリ振り切られることが多々ある。

バヤリッツァに至っては、とてもじゃないが良かったころのパフォーマンスに程遠く、ブランクの影響がかなりあるのは明らかだ。

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ならば、去年3位の原動力でもあり、高さにも強く、対人プレーにも強く、運動量もあって、精神的にも逞しい、グランパス唯一の“闘将”とも言える竹内を、本来のセンターバックで起用したっていいはずだ!


さあ次戦、ピクシーはいったいどんな“迷”采配で、僕らサポーターが望んでもいない“喜劇的悲劇”を見せてくれるのだろうか?

くれぐれもケネディをセンターバックで起用したり、玉田をボランチで起用するなんてことのないよう願いたいものだ・・・。




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コメント 4

白

昨年の開幕戦で豊田スタジアムに行った試合、29番?だか大きな番号をつけた無名(私が知らなかっただけ)の選手に一番怖さを感じたのをよく覚えています。小川選手はその後も活躍して新人賞、代表にも最近呼ばれてましたよね?なのに今サイドバックですか?これには私でも疑問を感じますね。どうしてなんでしょう?
by (2009-08-17 20:46) 

がっとーりお

こんばんは、白さん。

小川佳純はリーグでこそ昨シーズンほど得点できていませんが、ACLではかなり得点してるんですよね。
やはり最大の長所は、MFでありながら得点できる、ストライカーとしての能力だと思います。
特にペナルティエリア内での動きは特筆もので、ラストパスの受け方などは、サンフレッチェ広島のFW佐藤寿人にそっくりです。

「どうして小川が右サイドバックなのか?」はグラサポが全員思っている疑問で、誰もがその答えを導き出せないと思います。
by がっとーりお (2009-08-17 23:15) 

ミスター・ピッチサイド

少々長くなりますが・・・

あくまで私見による憶測にすぎませんが、90分を通して9を生かすための試行錯誤をしているように見えました。その結果として割を食ってしまったのが10や2であったという印象です。SBで使いたかったわけではなく、点が欲しい状況で10は下げられないので仕方なく同サイドの2のところに・・・みたいな。最終的にはCHに落ち着くのかもしれませんが、いずれにせよ、どうしても9を使いたいならそれなりの覚悟(忍耐)が必要な気はします。

あと、これは名古屋さんに限った話ではありませんが、現代サッカーにおいてアンカータイプの所謂「潰し屋」は必須ですよね。先日のオールスターでも明神が証明したように。あのジーコでさえ最終的には福西を置きましたし。9を中央で使うとしたら尚更重要な役割、いわば「生命線」になるように思います(もしかしたらそっちのほうが補強ポイントだったのかも・・・?)。

でも個人的には新加入選手より昨年に近い形に戻っていた時間帯の10と8のほうが怖かったです。フィニッシュの甘さに救われただけで、完勝とか圧勝という感じは全然ないですよ。作戦として織り込み済みとしても、押し込まれている時間があまりに長かったですし(アウェイといえども)。ACL決戦が終わるまでは新戦力&新布陣が機能しないことを祈ります(苦笑)。

以上、長文失礼いたしました。
お互いの立場を考慮して今回は一応、nice!は控えておきますね。
(気持ちだけ押して行きます)
by ミスター・ピッチサイド (2009-08-18 22:46) 

がっとーりお

いえいえ、ミスター・ピッチサイドさん、こちらこそ熱心なコメントをありがとうございます。
niceは押していただいてもかまいませんでしたよ、そこまで気にする性格ではないので(笑)

システムの分析に関しては、もうミスター・ピッチサイドさんに全くもって同感です。
他の方のために一応、背番号の説明をしておきます。

8=マギヌン(いつもニコニコのオフェンシブMF。元川崎Fですね、はい)
2=竹内彬(“魂”系の右サイドバックorセンターバック)
9=ブルザノビッチ(MF。この試合デビューのため、まだよく分かりません)
10=小川佳純(“ストライカー”的オフェンシブMF。途中でなぜか今期初の右サイドバックに?)

「潰し屋」は、昨シーズン3位の立役者でもある吉村圭司(14)がモロにそういうタイプなんですが、ここ数試合スタメンから外されてるんですよね。
スピリット、危機察知能力はあってもフィード能力があまりないので、竹内(2)同様、そこをピクシーが嫌っているのかもしれませんが、これもイマイチ釈然としません(笑)

攻撃に関していえば、ケネディ(16)+玉田(11)ではそこまで機能しない感じがあるんですよね。
むしろ、ケネディ(16)+小川(10)がいい。
昨シーズンの、ヨンセン+小川(10)も相性抜群でした。
なので、FWに玉田(11)を使うなら、ケネディ(16)+小川(10)+玉田(11)となるように、小川(10)がペナルティエリア近くでのプレーに絡むことで3人の怖さが出ると思っています。
それだけに、まだ実績の薄い津田(18)を前線に残し、小川(10)を右サイドバックやボランチにもっていったのは、いかなる理由があろうとグラサポとしては納得できません。

ACLに関しては、チームが機能するかどうか以上に、グラが川崎Fさん相手に攻撃的布陣を敷かないことがまず最重要ポイントだと思っています。
それこそ、5-3-2のようなガチガチ守備的システムで臨んでほしいところですね。
で、得点はコーナーキックからケネディのヘディング頼みで!(笑)

それでもACLは川崎Fさんが勝つと思いますが、この日のような情けない試合にならないことだけは願いたいところです。
by がっとーりお (2009-08-19 17:06) 

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